こんにちは、こんばんは株式会社イッテントッパ代表の三村和範と申します。
今回は 【通販広告の極意】レスポンスを高める2種類の「校正」 についてご紹介していきたいと思います。
クライアント様内部、あるいは代理店、制作会社内部にいる新米ディレクターさん、すべての方に参考になるかと思いますので、「校正の仕方ってそういえば改めて聞いたことがなかったな‥」という方はぜひ、お読みくださいませ!
校正は大きく2パターン
LPやチラシなど発注したクリエイティブが上がってきたとき「なんか違うな・・」「いい感じだけど、なんか惜しい・・」「困ったな・・」ということもあるかと思います。
そんな中で、責任者が朱書きや指示をしてクリエイティブの完成度を高めながらフィニッシュにもっていくわけですが、この校正には実は大きく2パターンあることを、多くの人は理解していません。
それぞれを意識して区別しながら校正することで格段に「早く」、圧倒的に「クオリティをアップ」させることができるんです。
その2つの校正方法とは「ポジティブ校正」と「ネガティブ校正」です。
ポジティブ校正について
ポジティブ校正とは、クリエイティブのクオリティをアップさせる校正方法のことを指し、いわゆる演出を強化する指示のことをいいます。
でも、これを履き違えて「個人的な好き嫌い」だけで朱書きを入れている方が大勢いらっしゃる印象…。それでは本当にクオリティが上がっているとはいえません。根本的なところは変わらずに「赤色を黄色にしたい」「明朝体をゴシック書体に変えたい」なってレベルの、ただただ作業者に徒労をかしているだけの無駄な工程です。
こういう校正を入れている人に大切なのは、クリエイティブの「コンセプト」を思い出すこと。
ディレクターをはじめたての頃は、漠然と「売れるチラシを作らなきゃ!」みたいに「目的」だけを意識している方がいらっしゃいます。
お客様のどの感情を動かして売れるにつなげるか?が、抜けてしまっているんですね。つまり、そのクリエイティブの最大の武器をより強化していくようにするんです。
抽象的なので具体例をあげてお話します。
洗顔せっけんのチラシの場合。泡モコモコで、角質がゴソッと落ちて、洗い上りもしっとり。という内容が入ったチラシが上がってきたとします。
そのチラシの担当ディレクターは、さっそくチラシの校正に入ります。
でも、コンセプトがないと「確かにそうなんだけど・・USPをただ並べてるだけで、おもしろみや優位性、深みを感じないんだよな・・」「ん〜〜どうしたものか・・」とディレクターもどうしていいか分からなくなり、どうでもいい部分ばかりこねくり回し、無意味に時間だけが過ぎていきます。
そこで、コンセプトの登場です。この担当者は「60秒で1個売れる」を打ち出していこうと決めていたことを思い出しました。すると朱書きが走るようになります。
- 「60秒で1個売れる」のコピーをもっと大きく配置し、時計や秒針をイメージしたモチーフを入れよう。
- USPは「ポイント1・2・3」で紹介するのではなく、「爆売れのヒミツ1・2・3」に変更しよう。
- 愛用者の選定も「売れてるから安心して買えた。想像以上の品質だった。売れている理由に納得!」といったコメントをしてくれている方に変更しよう。
- 売れてることを伝えるのだから、お客様の声を30個ほど確認して、「実際に買った理由」をランキング形式でまとめて掲載してみよう。
- 発売年度から右肩上がりで売れている様子がわかる棒グラフを入れてみよう。
などアイディアが湧き出てくるはずです。
読み手となるお客さまも「60秒で1個売れる」というストーリーにどこから読んでも帰結するので内容が1本筋の通った形で頭に入りやすくなり、説得力を格段に増すことができます。
これが「ポジティブ校正」の基本姿勢になります。
ネガティブ校正について
さて、一方の「ネガティブ校正」は間違いを排除する校正です。「てにをは」に間違いがないか。値段やキャンペーン内容に間違いがないか。書いてあることに偽りがないか。など、間違いを正していく校正方法になります。
ネガティブ校正はいわゆる「校正」なので、どなたもイメージしやすいかもしれませんね。
まとめ
このように、校正という作業は「ポジティブ校正」と「ネガティブ校正」を校正者のなかでしっかり分けて行うことが効率化のポイントです。
- クリエイティブのコンセプトを立て、全員に共有できる
- そのコンセプトが常に頭にある
- アウトプットのイメージの解像度が高い
そんな能力の高い人は、先にポジティブ校正を行い、ネガティブ校正を最後に行っているようです。ぜひ真似してくださいね。
今回は2つの校正方法をご紹介しました。校正ビギナーさんはぜひ取り入れてみてくださいませ。
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