社員の育て方 社員の心に火をつける
みなさまこんにちは! 通販広告専門の広告代理店「イッテントッパ」のオオタハラと申します。
今回は、前回の私のブログの続編として「【 社員の育て方 】後編 社員の心に火をつける」についてお話しさせていただきます。
前回の記事はコチラ >> 【 社員の育て方 】前編 育たない原因を明らかにする
先に、なぜ広告とは関係のない記事を書いているかというと、多くの通販会社さん内部で起こっている「若手が育たない問題」のお役に立ちたいと思い、このような記事を書いています。
では本題に入ります。
以前、こんな出来事がありました。
とある経緯で、道路工事を請け負っている企業の社長様と食事をさせて頂いたときのことです。
お酒に酔った社長様は「最近の若いやつは手癖で仕事をする!」と憤っておりました。
具体的に聞いてみますと…、
作業工程表の通りにマジメに働きはするものの、指示以上のことは絶対にしない。だそうです。
私は過去に中間管理職を転々としていましたから、社長さんのお悩みに強く共感しました。
そして社長さんに こんなアドバイスを差し上げました…。
仕事(顧客満足)には「クオリティ」が欠かせないですよね?
例えば、社長が通販で購入した製品が、もしもボロボロの箱で届いたとしたら、どんなに良い製品を購入したとしても、なんだか残念な気持ちになりますよね。
これって「よくあること」なんですけれど、それが起こる理由を私なりに考えたことがありまして…
私はサービスのクオリティは、担当者の「熱量」とリンクしているのだと思うんですよ。
先程の話、通販会社の人間が「商品を箱詰めする」という目先のことを目的にせず、お客様の笑顔を想像しながら「これを使って喜んでいただきたい♪」と箱詰めをしたのなら、きっと梱包の際にボロボロのダンボールは選びませんし、テープやシールの貼り方も丁寧になるんじゃないでしょうか。
そして運送会社の人間が、「運ぶ」「届ける」という作業を目的とせず、「お客様の大切なお荷物を運び、しっかり時間内にお届けする」を目的にすれば、丁寧かつ迅速に荷物を運んでくれるのだと思います。
つまり、社長の会社の社員さんの場合「こういう工法で・これくらいの広さ・これくらいの深さの穴を・何時までに掘る」が目的になっているから、オーダー外のところに気が付かないし、作業のクオリティが低くなっているのかもしれません。
でも、もしも工事に入る前に現場管理者から作業スタッフに…
今回の工事は水道管を入れ替えるために、道路に穴を掘ります!実はこの地域の水道管は50年前に作られたもので、ここ数年は“水道水が臭い”や“水道水にサビが出た”なんてクレームが水道局に届いていました。ですが、納税額が低いエリアだったので、他の地域の工事が優先され、クレームがあってから2年越しにようやく着工できるようになりました。この地域に暮らす方々…、とくにお子様やご年配の方々の健康を守るために、スムーズで丁寧な作業を心がけてください。もちろん、みなさんのご家族のためにも、安全第一で怪我のないようにお願いします!
なんてことを伝えて着工していたとしたら…、きっと作業のクオリティも高くなるし、地域の方々の邪魔にならないように個々で心がけるようになると思いますよ。
と、生意気にそんなことを進言させていただきました。
ちょっと脱線するかもですが、私は幕末維新のきっかけとなった「吉田松陰」を敬愛しています。田舎で私塾を営んでいた松蔭のもとには、身分に関係なく、10代の若者が集い、日々学んでいたそうです。
その塾生の中には初代総理大臣「伊藤博文」や、幕府軍と幾度も戦った「高杉晋作」「久坂玄瑞」などなどが居ます。吉田松陰は彼らに「総理大臣のなり方」「倒幕の仕方」を教えたでしょうか? 私はきっと「なぜ倒幕が必要であるか?」「倒幕を果たすことでどんな社会になるのか?」を熱く語ったのだと思います。
社員の心に火をつけるには、端的な目的を指示するのではなく、琴線に触れるストーリーや夢を社員と共有することが重要なんです。
- 仕事に働きがいを感じていない
- 合理主義で無駄足を踏まない
- 主体性がなく周りに合わせている
- 会議で意見が出てこない
- 他人に対して無関心
そんな社員さんが多いと嘆いている社長さん! それはあなたの責任でもあります。
- そもそも社長さんが仕事を通して叶えたい夢を持っていない
- 夢を持っていたとしても、それが「海外に住みたい」みたいな自分事である
- 夢を持っていたとしても、それを社員に共有できていない
だから社員が育たないんです!!
勘がいい方ならお気づきかもしれませんが、実はコレ、広告も同じだと思います。「定期購入者が増えない」というお悩みを解消する方法として、とっても有効です。
商品のメリットを端的に伝えることも重要ではありますが、その奥に「なぜその商品を作ったのか?」「その商品を使ってお客様にどうなっていただきたいのか?」「その商品を売って、企業はどうなっていきたいのか?」そんなライティングで購入者の心に火をつけると、あなたを裏切らない根強いファンがついてくれます♪
いかがでしょうか?お役に立てそうですか?
では最後に、「 社員の心に火をつける 」の素晴らしい事例があるのでご紹介させてください。
比叡山延暦寺というお寺にある灯火は、1200年間一度も消えることがなかったそうです。これは「不滅の法灯」とも呼ばれ、燃料の菜種油を絶やさず充填する必要があったことから、「油を断たすことなかれ」→「油断」「油断大敵」という言葉の語源になったという説があります。
でも私が驚いたのは、そんな豆知識ではありません。
なんと延暦寺さんでは、とくに油を補填する当番がいないそうです。これ今、私すごいことを言ってます。
当番もいないのに1200年間火が消えなかったのは、きっとそこにつとめる僧が「この火を灯し続けることで、人々の幸せを願うことができ、お釈迦様へも感謝を伝えることができる」みたいなことを信じてきたからではないでしょうか…。つまり、「12時に山田さんが油を100ミリリットル足してください」なんて感じで、「油を足すこと」を目的にしなかったからこそ、火が消えなかったのだと私は推測します。
今回の本題「 社員の心に火をつける 」のまとめーーー
1 目的のスイッチ
目的を端的にしないこと。「会議をすること」「会議に参加すること」を目的にしている社員が多いのならば、会議に参加する全メンバーに「この会議で何を決めないといけないのか?」「そしてなぜ今、会議が必要なのか?」を理解させ、「だからこの会議で●●を決める」という【理念】【ストーリー】を目的にしてあげてください。
2 ストーリー作り
先の水道管の道路工事にもあったように、「困っている市民のために〜」のような、人の琴線に触れる(喜怒哀楽を増強する)ストーリーを「目的」の中に盛り込みましょう。ブランドにも、企業にも、プロジェクトにも「秘話・ストーリー」があるはずなので、それを言語化して、聞く人の心を高ぶらせましょう!
3 話し手の「熱」
素晴らしいストーリーも、淡々と語っていたのでは、聞く人の心を動かしません。表情・声の大きさ・身振り手振りを加えて、熱を込めて伝えましょう。
4 仕事を「私事」にする
日々「出勤すること」が目的になってしまっている社員は、会社のこと、上司のこと、社長の悩み を他人事にしがち。それを上の1〜3で、仕事を自分事(私事)にしてあげましょう。そうすることで、各々が最適な判断で「オート」で動くようになります!
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